理想が現実に…
2014/01/30 すあみ
こんにちは。院長のすあみです。
今週は外来も空いているため、今月届いた眼科の雑誌を一気に読んでおります。
すると、最新の眼科レーザーを紹介する記事があるのを発見。
レーザーの名前は、Navilas。
このレーザー装置、私が14年前から描いていたものを実現してくれそうな気配がします。
14年前当時、私は研修医2年目。
先輩の先生から、ようやく網膜レーザーをするチャンスを与えられました。
初めてレーザーをさせていただいた患者さんは糖尿病網膜症の方で、何千発ものレーザーを両眼の網膜に撃つ必要がありました。
この方、痛みにかなり弱く、レーザーを1発撃つたびに眼球が上に向いてしまい、結局1日にできたレーザーは20発程度でした。
その時思ったことが、パソコンの画面上で眼底写真を見て、レーザーを撃つ場所を指定すれば、あとは器械が自動でレーザーをしてくれないものかと。
眼球の動きによる誤照射だけはしてはならないが…。
そんなことを学会会場にいた器械屋さんにつぶやくも、研修医のいうことは真に受けてくれませんでした。
そして、時が経ち2005年ころだったでしょうか、
オートトラッキング機能を備えたOCT(網膜を調べる検査機器)が発売されました。
このオートトラッキング機能を使えば、私が思っていたレーザー装置ができるのでは?と思い、学会に行った際に、器械屋さんに再度つぶやいてみました。
さずがに中堅眼科医になった私のつぶやきに、多少耳を傾けていただけるようになりました。
そして現在。
navilasという、私の理想一歩手前のレーザー装置が世の中にでてきました。
薬事法の関係上、まだ医療機器として日本で使用することはできませんが…。
私としては、話を聞いてくれた国産メーカーから第1号機を発売してほしいと思っておりましたが…、残念。
もう一つ、私が思い描いている眼科器械は、視機能が評価できるOCTです。
OCTにERG(網膜電位図)をドッキングさせるのか、
はたまた全く違う方法をとるのかわかりませんが、
機能と形状を同時に評価できれば、日々の診療で助けられること間違えなしです。